私は今、鹿児島県民間教育研究連絡協議会(通称民教連)という、長ったらしい団体の会長をしている。長ったらしいだけあって、構成員も幼稚園から小中高、大学の先生、それに父母と多岐にわたっている。今考えて見ても、退職前の自分には考えられないことである。というのも、よその県ではこの手の会長は大学の教育研究者がなるのが定番だからである。私は退職を前にして、このまま民間教育の研究を続けようかそれとも今まで迷惑をかけてきた政治運動に本腰を入れようかずいぶんと迷った。しかし後者の方はその時、まだまだ元気な方が多く、しかも活動といっても実績らしい実績もない私だったのでみなさんに相手にされなかった。仕方なく民間教育の研究をしこしことやっているうちに、それこそあっという間に会長に推されてしまった。人がいなかったということもある。仕事といえば、県内はもとより全国各地の会にこまめに顔を出すことと、請われてあいさつをすることである。旅費も手当ても出ないので金は持ち出しだが、今のところ働いているのでその方はどうにかなる。頭がいたいのはあいさつだ。何しろ2、3分で政治情勢と教育動向を語らねばならないからである。前任の岩元さんはそれがうまかった。もう一つ会長の仕事としては講演の講師探しだ。この講師探しがあるから県外の諸会合には極力顔を出すようにしている。今夏の民教研は福岡県筑前町のいじめ自殺の運動をされている森美加さんに東京でお願いした。09年の冬の九民研鹿児島集会は高垣忠一郎さんに決まったが、さてどうやって渡りをつけたらよいのだろうかと今から悩んでいる。